墓参り

先日、母の一周忌に郷里に墓参りに出掛けた。あっという間に一年が過ぎてしまう。鈍感な私は、未だに、母の死がしっかりと理解できていない。父の時を考えると、体と心にしっかり染みつくまでには、まだまだ時間が掛かるように思う。とても大切なことは、ゆっくりと身になっていく物だ。
日曜日だったが、思ったよりは道路も空いており順調に里帰りはできた。しかし、さすがに途中で寄ったSAは人で溢れており、そこそこ広い施設に人が溢れかえっていた。遅い昼食をそこで取ったのだが、どのメニューもそこそこの値段なのに、沢山の人が絶え間なく注文している。そんな様子を見ていると、不景気と言いながら、結構日本人はお金を持っているのだなぁと感じる。まあ、経済発展の点から見れば、消費することは、悪いことでは無い。特に、サービス業に付いては、次々と台頭してくる新興国に追い上げられる日本としては、重要な産業だおる。
サービス業とは、お客さんに最も直接的に関係する産業だと思う。だから、顧客対応は、とても重要だ。”おもてなしの国、日本”としては、得意分野と思われるが、本当にそうだろうか。古くから、”顧客第一”というスローガンがあるが、言葉ほどに簡単では無い。すべての人間が善人であれば、問題ないのだが、そんなことは有り得ない、すると、そこには、必ず、顧客への奉仕と、自分個人の尊厳が葛藤する状況が生まれるからだ。顧客側が常に善人と限らないことより、最近、良くある”モンスタークレーマーの土下座強要事件”の様なことが起きる。このようなケースでの”顧客第一”な対応とはどのような物だろうか。なかなか難しい。
先日のツアーバスの交通事故の件で、社長が、土下座して、涙を流して謝罪していた。彼の涙は、誰へ向けた涙であったのだろう。自分たちの落ち度により、命を無くしてしまった顧客への涙だろうか。全く顧客のことなど考えず、ただひたすら、自分の会社の存続と成長のみを優先していた人が、突然、顧客のことを考えて涙を流すとは、とても思えない。あれは、単に、突然、とんでもない厄災に見舞われ、感情が制御できず、ただひたすら混乱のままに涙を流しているようにしか見えない。それは、以前の号泣県議会議員とよく似ているように見える。共通しているのは、”いい年をして、まるで子供”と言うことだ。そういう意味では、”モンスター何とか”も、相手のことなどお構いなく、自分の主張だけを押し通す、”子供のような大人”の集まりだ。
昨今、”子供のような大人”が増えているのだとすると、サービス産業のゆくえはかなり厳しい。

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